これまでEDはカップルにとって深刻な問題のひとつでした。現代はバイアグラをはじめとするED治療薬があります。しかし、バイアグラと聞いて『精力剤』と思い浮かべる人は少なくないでしょう。実際のバイアグラの仕組みや効果を知らずバイアグラの使用を躊躇するカップルも少なくはありません。ここでは、夫・彼氏のEDで悩んでいるカップルのために、正しいバイアグラの情報を紹介します。
バイアグラとは
バイアグラは、アメリカに拠点を置く製薬会社ファイザーが1998年に開発した世界初のED治療薬です。当初製造元であるファイザー社は、イギリスの研究所で、シルデナフィルを用いたうえでの狭心症の治療薬の開発を進めていました。しかし、その成果はなかなかえられません。成果が出ない中第1層臨床試験で試験の中止を決めます。治験者から予備の治験剤の返却を求めたのですが、それを拒む人がたくさんいました。その理由を詳しく調査してみると、この治療薬が勃起力を向上させる作用があるためだと判明。狭心症の治療薬の開発中にEDを改善する効果があると判明したことで、人類史上初のED治療薬が誕生しました。
バイアグラが日本でスピード承認された理由
アメリカでバイアグラが製造・販売されたのは1998年です。その1年後の1999年に、日本でもバイアグラが承認されました。発売当初、男性にとって夢の薬の登場とだけあって「ブルーダイヤモンド」とも言われ、話題は瞬く間に日本中に広がりました。多くの人が自分も試してみたいと個人輸入業者を通してバイアグラを入手。しかし、当然医療機関での注意点や併用禁止などの説明を受けていないため、用量・用法を守らずに服用する人が多発しました。中には、併用禁忌薬であるニトログリセリンと併用してしまい、重篤な副作用を発生させる事例が急増。ついには心肺停止の事例も起きてしまいました。こうした健康被害が発生してしまったため、日本でもバイアグラを早急に承認、製造・販売する安全対策を取らざるを得ない状況となり、承認申請から半年というスピードで認可されました。現在国内で承認を得ている規格は、25㎎と50㎎の2種類のみです。世界的にみると、日本以外の国は100㎎まで許可を得ています。ただ、日本国内では正規のバイアグラ100㎎は存在しないので覚えておいてください。
2014年満を持してバイアグラジェネリックが登場
ファイザー製薬が持つバイアグラの物資特許が2013年5月17日に、用途特許が2014年5月13日に満了となりました。これに伴い2014年5月26日に国内初のバイアグラジェネリックが発売されました。それに続くように2014年末までに製薬会社10社がバイアグラジェネリックを発売しています。バイアグラより安価で、効果・効能も変わりません。しかも、厚生労働省の定める安全基準をクリアしているので安心して服用できます。
バイアグラに関する間違った噂
バイアグラは心臓に悪いと思っている人多くいますが、それは誤解です。バイアグラが直接心臓に負担をかけることはありません。しかし、バイアグラを飲むことで勃起力が増すのでいつもより性行為自体をがんばりすぎると心臓に負担がかかってしまいます。心臓疾患のある人は、クリニックで既往歴を申し出てバイアグラを処方してもらいましょう。
まとめ
バイアグラは、当初狭心症の薬として開発されていました。開発途中で偶然勃起作用があるとわかり、世界初のED治療薬として1998年に発売され今に至ります。現在はジェネリックも登場し、世界中で愛用されています。また、よく勘違いされることとしてバイアグラの心臓への負担ですが、それは誤解です。バイアグラの服用で、心臓に負担がくることがあるので注意しましょう。